先日読んだ本に、下記のようなことが書いてあり、興味深いと思ったので一部ご紹介します。
「植物は化学兵器を持っている」って、なんだか想像しにくいですが・・
構造を支える部分の一つはセルロースで、それはグルコース分子が連結してできている巨大な分子。
グルコースは、太陽からのエネルギーを蓄える場所。
そのエネルギーは、人間でいうところの消化器官のように働きます。土から取り込んだ栄養素を分解し、生きるのに必要な化学物質を作り出す。
その中に、外敵から身を守る物質も入っているのです。
植物が、自らの生命を脅かす動物や害虫などから身を守るために、自分の中で作った化学物質を使っています。
その中の一つが「テルペノイド分子」。エッセンシャルオイルの分子はこの部類に入っています。精油の成分に特徴的な化学物質。
忌避作用(虫を遠ざける)があったり、消毒・抗菌作用があったり。
たとえば、成分でいうと
- カンファー:ローズマリー・カンファーなど
- α–ピネン:ヒバ、ヒノキなど
- シトロネロール、シトロネラール:レモングラス、シトロネラなど
- ゲラニオール:ゼラニウムなど
- ツヨプセン:シダーウッド・アトラス、ヒバなど
これらは、虫を遠ざける作用があると言われているものです。
ただ、これらの成分に限らず、葉や茎や木部が傷つけられたとき、植物たちは生き延びるために必要な成分を放出するのでしょう。
まさしく、植物自らが生きるための「化学兵器」と言えるでしょう。