精油の作用について、その精油にふくまれている成分比率を見て、だいたいこんな働きがあるかなー?と推測しますが、
実際のところ、天然の精油にはありとあらゆる成分が含まれています。
微量成分がその精油の特徴を決めていることもあります。
たとえば、スイートオレンジのα-シネンサール。含有率は0.03%と微量ながら、あたたかい気持ち、思い悩んだ心をほどけてくれる印象を与えてくれます。
ただし、これは化学分析で解明されている一例。
化学分析で引っかからないほどの微量成分も多いので、科学の力で精油の全ては解明できていないのが実情です。
それらが相乗効果を引き起こしたり、クエンチングしたりすることで、その植物全体のバランスをとっているのです。
なので、成分ごとの作用を見ているだけでは、精油まるごとの性質を理解するのは難しいと思うのです。
その植物が生育する土壌などの環境、生態、姿かたちなどを理解することが大切ではないか。
そう思い、「植物をまるごと理解する」ことを心がけたいです。