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「事業B」の前の担当者が業務引継をしてくれたおかげで、業務の全体像がなんとなく掴めた。
しかし、大まかな業務の流れは理解できたものの、細かなタスクまでは引継書に落とし込まれていなかったため、具体的なタスクを洗い出し、日々の業務を組み立てる必要があった。
私は職場復帰後、90分の時短勤務で働いている。
ただでさえ時間がないため、事前にできる限り、以下を予想し、業務の滞りを防がなければならない。繁忙期が重なってしまうと、自分がパンクするのが目に見えるから、業務の分散化をしなければならない。
- いつ、どんなタスクが発生するか?
- どれくらい時間がかかるのか?
- 誰が関わるのか?
- どうやってタスクを完了するのか?
起こりうるすべてのタスクの洗い出しと、スケジュール調整には、まとまった時間が必要だ。
私の場合は、休日の時間を使うしかなかった。
会社にいると、チームメンバーや社外関係者との調整、会社に保管している書類(持ち出し禁止の書類が多い)の確認が多く、まとまった時間を取りにくい。また、私自身の問題であるが、たくさんの職員に囲まれている環境では、騒がしくて集中できず、じっくり考えるのが難しい。
休日に、娘を夫にお願いして、近所のカフェへ出かけ、そこで起こりうるすべてのタスクの洗い出しと、スケジュール調整など、自分が抱えている業務の整理をおこなった。
(家では集中出来ないので、外へ行くしかない。とはいえ、あまり長時間滞在することも難しいので、2時間くらいと時間を決めて、集中して取り組んだ。)
「チームが抱える全ての仕事を手帳に書き込む」
チーム全員が関わる業務について、大まかな予定だけでなく、準備期間と期限、付随する業務までも、手帳に全て記入することにした。
私は、ガントチャート手帳を用いた。
ガントチャート(Gantt chart)とは、左から右に日付が並び、予定・行程・プロジェクトなど、数日に渡る期間を記すための表の一種です。
(出典:伊東屋オンラインストアhttps://store.ito-ya.co.jp/ext/column/ganttchart.html)
その表を手帳に取り入れたのがガントチャート手帳です。
ガントチャート手帳は、縦軸にプロジェクトの各工程、横軸で期間や締め切りなどを管理するもの。
複数のプロジェクトを同時進行で進めるとき、全体の流れを意識できるので、いま何をすべきか、が明確にわかりやすい。
ここにすべてを書き込むことで、「繁忙期がいつか」「この時期には何を抱えているのか」が見えるようになった。
ガントチャート手帳は、業務の調整に役立つ
実はこの頃、繁忙期に、追加で、大きな仕事を任されそうになっていた。
私ももうひとりのメンバーも、直感的に無理!と思った。
断るには根拠を示して説明しなければならない。
そこで、先程作った「ガントチャート」を上司に見せながら説明したら、最終的には仕事を任されずに済んだ。
ガントチャートをつくることのメリット
- 目的が明確化するので、協力会社や他部署への依頼がしやすくなる
- デットラインがわかりやすいので、仕事の先送りが防げる
- パッと見るだけで、いま自分がどの位置にいるのかを俯瞰できる
- 特定の時期に業務が集中しないよう、予め業務の分散化ができる
- 繁忙期が一目瞭然だから、上司に業務の調整や、同僚に応援をお願いするときに役立つ
ガントチャートを作る方法は、必ずしも手帳を使う必要はなく、Excelで作ってもいいし、Brabioなどのウェブサービスを利用してもいい。
私の場合は、紙の手帳に書いた方が心を落ち着けて取り組めるため、手帳に記入、の形をとった。
(続く)