就職してから10年ほどの間、私は、チャレンジすることから自分を遠ざけていました。
自分の力ではどうしようもできないことがあり、努力したところで自分には何も残らなかった…と、傷ついた経験があるからです。
「どうせ無理」「どうせ失敗する」「どうせ自分が傷ついて終わる」。やってもやらなくても結果は変わらないなら、別にやらなくていいんじゃない? と、最初から諦めてしまい、小さなアクションを起こすことすら、避けるようになりました。
そんな私が手芸を通して、「諦めずに少しずつ前進する」精神を、ようやく取り戻すことが出来ました。
「諦めない」を取り戻した結果
これまでの人生、手作りしたくても、年に1〜2点、手芸教室に通っても年5〜6点つくるのが精一杯でしたが、2019年は、布小物・洋服を、合わせて15点つくることができました。
育休中だった、というのもありますが、自分の作りたいペースで手づくり出来るようになった一番の要因は、諦めないようになったからだと思います。
手芸で諦めない精神を手に入れるまでの話
就職後に感じた敗北感、諦めモード
私は就職してから、結果を出すべく頑張るものの、思うように成果が上がらない経験を繰り返してきました。身近に尊敬できる人がいなかったり、自分の力ではどうしようもないことが立て続けに起こったり、体調不良で動けなくなったり、そのたびに敗北感を味わっていました。
そのうち、「どうせ無理」「どうせ失敗する」「どうせ自分が傷ついて終わる」と、最初から諦めモードに。
就職して6年後には、すっかり諦めグセがついてしまい、チャレンジすることに楽しさを見いだせない状態でした。これはプライベートにも影響していました。手づくりしたいとおぼろげに思いながらも、日々に悩殺され、行動へ移す気力すら持てませんでした。
やりたいことを始め、自分の嫌いと向き合う
2015年、生活が少し落ち着くタイミングがあり、雑誌で見かけた手芸教室に行ってみました。場の力を活用し、せめて教室の間だけでも手づくりに向き合える時間を確保したい、と思ったからです。面白くなれば、家でもやれるようになるのでは?と。
その後しばらくは、「教室の間だけ手づくりする」ようになりました。
手芸教室では、否応なく、自分の嫌いと向き合うことになります。
私は面倒なことが嫌い。時間がかかることは避けたい。ケアレスミスをするたび、落ち込む。工程が多く、慣れない作業にいちいちつまずき、イライラ。作品を完成させるまでに、思ったよりかなり時間がかかるな、と、途中で放り出したくなる。うっかりミスで、これまでの作業にかかった時間がムダになったと思うと、激しく後悔。やめたくなることが何度もありました。
それでも、やめない
どんなに時間がかかってもいい。まずは目の前のものを完成させよう。
この頃は、教室以外に手づくりするための時間を捻出することができませんでしたが、少しずつやっていればいい、と割り切っていました。思うようにできなくてもいい。失敗しても後退しても、根気よく、必ず最後までやりきっていました。
年に5〜6点ぐらいの、ゆっくりペースでの手づくり。一つひとつは小さな達成感ですが、積もり積もれば大きなもの。何より「やり続けていればできる」という感覚が得られたのは、よかったです。
結果、家でも自分のペースで手づくりできるように
その後、出産育児で手芸教室を休止しても、手づくりする習慣は残りました。子育て中は作業が何度も何度も中断されるので、心が折れてしまうもの。そういうものだと分かっていたからこそ、やりたいことに根気よく、何度でも這い上がって取り掛かるようになりました。
手芸教室で感じた「根気よく取り組めば、完成へ近づくことができる」という感覚は、「思うようにできない状況であっても、諦めない」生き方へつながっていると確信しています。
さいごに
きっと、人生は諦めないの積み重ね、なんだと思います。
私の趣味である手芸を通して得られたこの経験を、今後は仕事や人生計画などにも応用して、これからの毎日をもっとよいものにしたいと思います。